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ファレノプシス メリクロンの特性

投稿日:

投稿者: へっぽこ
ファレノプシスの生産について、花芽分化・株揃いがよい、
品質のばらつきがない、などのメリットからメリクロン苗が
普及しつつありますが、コストが高いことや変異の問題といっ
た課題もあげられています。しかし、生育に関するデメリット
(開花、栽培環境等含む)はあまり耳にしませんが、これらに
ついてはないのでしょうか。
投稿者: 紫 蘭
へっぽこさん こんにちは
かなり専門的なご質問ですが、生産者の方でしょうか。
> ファレノプシスの生産について、花芽分化・株揃いがよい、
>品質のばらつきがない、などのメリットからメリクロン苗が
>普及しつつありますが、コストが高いことや変異の問題といっ
>た課題もあげられています。しかし、生育に関するデメリット
>(開花、栽培環境等含む)はあまり耳にしませんが、これらに
>ついてはないのでしょうか。
強いて言えば開花時期、株サイズが揃いすぎると言うことでしょうか。
またこれも揃いすぎると言うことですが、もし何か致命的欠陥があれ
ば、その特性は総ての株が持っていることになります。実生で有れば
貴方の環境で総てダメになることはないかもしれませんが、クロン苗
の場合はすべてダメになることも考えられます。そのようなケースは
希なことですので、ご指摘の問題点がなければ、絶対クロン苗の方が
生産には適しています。
注:ファレノプシスの場合はメリクロンと言う表現は不適当です。と言
うのは、販売される苗には茎頂由来ではない物が多いはずですから。
紫 蘭
投稿者: へっぽこ
 
紫 蘭さんありがとうございました。
 なぜ、このような質問をさせて頂いたかと言いますと、一部研究者および
生産者の間では、実生にくらべてクロンの方が花上がりが悪いということ
が言われているからです。では、もしこのようなことがあるとするならば、
クロンの一般的な性質というよりはむしろ、その品種や選抜者の重点を置く
形質の問題となるのでしょうか。
 
 また、>>ファレノプシスの場合はメリクロンと言う表現は不適当です。
とご指摘いただきましたが、「メリクロン」とはどのように定義されるので
しょうか。
投稿者: 紫 蘭
へっぽこさん 難しいもんだいですね。
結論として 分かりませんということです。
> なぜ、このような質問をさせて頂いたかと言いますと、一部研究者および
>生産者の間では、実生にくらべてクロンの方が花上がりが悪いということ
>が言われているからです。では、もしこのようなことがあるとするならば、
>クロンの一般的な性質というよりはむしろ、その品種や選抜者の重点を置く
>形質の問題となるのでしょうか。
一部の方々は何と比較されているのでしょうか。このことを科学的に証明する
には、同じように揃ったオリジナル株と、クロン株を3株以上準備して、同じ
条件下で栽培し、一方は他方に比べて統計的に違っていると言えるのであれば、
クロンの方がどうのこうの ということになります。 しかし、ファレノプシ
スではこのような比較は実際的には不可能です。
感じとしては、このようなことがあってもおかしくは無いとは思いますが、
証明出来なければ、何とも言えないと言う事になってしまいます。
> また、>>ファレノプシスの場合はメリクロンと言う表現は不適当です。
>とご指摘いただきましたが、「メリクロン」とはどのように定義されるので
>しょうか。
メリクロンはメリステム由来のクロンと言う意味です。ファレノプシスの場合
は必ずしもメリステム(分裂組織)から苗が増殖されているわけではありません。
紫 蘭
投稿者: へっぽこ
紫蘭さん毎度難しい問題ですいません。
>一部の方々は何と比較されているのでしょうか。
これはおそらく、実生とクロンを比較されているのではないかと思います。
紫蘭さんがおっしゃる通り、科学的な検証は不可能かと思いますが、
実際にこうした研究をされている方々がいるようです。
今後はその方たちの動向にも注目していこうと思っております。
ありがとうございました。
投稿者: 紫 蘭
へっぽこさん 今度の園芸学会でこの件の発表があり、もう少し
詳しくわかりましたので話を蒸し返します。
>これはおそらく、実生とクロンを比較されているのではないかと思います。
>紫蘭さんがおっしゃる通り、科学的な検証は不可能かと思いますが、
>実際にこうした研究をされている方々がいるようです。
>今後はその方たちの動向にも注目していこうと思っております。
同一交配種の実生株とクロン株の比較による試験でした。発表者は結論として、
クロン苗にも実生苗よりも悪いものがあると言いたかったようですが、実験と
して幾つかの不備があり、そう結論するには、非常に疑問がもたれるものでした。
それは以下の理由によります。
1 実験材料に使ったポット苗は、実生苗の葉数が平均1枚ほど多いもので、実
  生苗の生育が勝るのは当然と思えます。小さい苗はいくら頑張っても大きい
  苗の生育に追いつくことはありません。
2 栽培期間中の落葉数がクロン苗で著しく多く認められ、これは苗にすでに何
  らかの問題があったと考えられます。
このように、実験の最初の時点ですでに問題があったと考えられるクロン苗を使
った結果ですので、これからクロン株はだめだと結論することは、いささか無謀
に思えます。
紫 蘭
投稿者: アリー
はじめましてへっぽこさん、紫蘭さん。
私も園芸学会でのこちらの発表を聞きました。
>同一交配種の実生株とクロン株の比較による試験でした。発表者は結論として、
>クロン苗にも実生苗よりも悪いものがあると言いたかったようですが、実験と
>して幾つかの不備があり、そう結論するには、非常に疑問がもたれるものでした。
私も一概にクロン苗が良くないとは言い切れないと思います。
>2 栽培期間中の落葉数がクロン苗で著しく多く認められ、これは苗にすでに何
>  らかの問題があったと考えられます。
確かに、落葉が多くなるのは確かに何らかの問題があった株かもしれませんが、
品種によっては多くなるものがあるそうです。ここで供試されていた品種は
Musashino系ということでした。生産者でもこの品種は落葉が多いと聞いた事が
あるような、ないような....。
にしても、落葉が多すぎるというのは問題ですね。

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