蘭 資材

蘭に使う 素焼き鉢

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ミズゴケで素焼き鉢に植わった蘭

素焼き鉢とは

素焼き鉢は、釉薬を塗らないまま比較的低温で焼かれた陶器鉢です。

通気性がよく、もともと木や岩場に着生しているような蘭を育てるのに向いています。

蘭を植えるときに昔からよく使われる鉢が素焼き鉢です。

見た目に似たもので
高温で焼かれた だ温鉢やテラコッタなどがありますが、

駄温鉢

テラコッタ

素焼き鉢とは機能的に別のものと考えてください。

何が違うかと言うと、見た目だけでなく
鉢の内部の形状や、使用する土の質や焼く温度の違いから、鉢の厚み
鉢そのものの持つ通気性が全く違います。

素焼き鉢の種類は2つ

また、素焼き鉢には、2種類あります。

マシン成型のものと手成型のものがあり、
手成型のものは特に通気性が良いのですが、
最近では殆ど手に入らなくなってしまいました。

愛知県常滑市の市浜製陶所さんの作る
「市浜の素焼き鉢」は、
1鉢ずつ人間の手作業で成型し、底穴を手作業でくり抜くような素焼き鉢で

マシン成型に比べて土の密度が低く、肉厚が薄めで
素焼き鉢の中でも通気性が抜群によく、
プロやマニアに人気が有りました。

市浜製陶の素焼き鉢

通気性を確かめるために舐めると、
舌が水分を取られてくっついてしまうような感がある
極めて通気性に優れた鉢です。

もちろん、市浜の鉢は水をかければ
スーッと浸み込み、スーッと乾いていくような素晴らしいものでした。

そのことは、夏場の水やりで
暑すぎる鉢内温度を気化熱で下げることにも優れ、植物に優しく、

また通気性がいいために過湿による障害を防ぐことにも長けています。

プロ愛用の素焼き鉢として人気が有りましたが、
残念ながら現在では生産されておらず、

当時販売された残りのものか、
焼き直しのものしか手に入れることが出来ない貴重なものです。

画像をよく見ると鉢の底に「市浜」と書かれているのですが
生産者の間では機能性の高いブランド鉢として

今でも自分で釜を作り、焼き直して使っている方も多くいらっしゃいます。

蘭の根と相性がいい素焼き鉢

蘭は、根が水を保水することと、
いったん乾くことで健全に育つ植物です。

プラスティックやポリ鉢ですと
鉢内の水分や湿気が無くなるまでに時間がかかることから、

鉢の中が多湿になり、根も長い時間水を数個とができるために
植物は早く大きくなるのですが、

根が水を探しに伸びていく必要が無いために、
根の量自体が増えにくくなります。

根が増えることで、短時間で必要な多くの水を保水できるため
その植物は環境の変化に強くなります。

たくさんの根で株内に蓄える保水性も高くなることから、
花が咲いた時にも花の寿命も長くなります。

例えば胡蝶蘭の3万円くらいから上の高額な高品質商品や、
蘭展などで販売されている5万円、10万円といった
株がしっかりした高額なカトレア等は、

ほとんどの場合、素焼き鉢に質のよいミズゴケで植えられて
充分な年月とコストをかけて育てられています。

健全な植物を鉢植えで育てようとすると、

鉢に求められる「通気性」は重要なファクターなのです。

素焼き鉢の注意点

その人その人の管理方法の違いや蘭の種類によっては、
素焼き鉢よりもプラスティック鉢やポリポットのほうが向いている場合もあります。

湿気を常に欲しがるような植物の場合は、
素焼き鉢ですと水管理がし切れず、乾き過ぎてしまう事がある為、
ポリポットのような通気性の少ないものをあえて使う場合があります。蘭の種類、原生地の環境などの情報を手に入れて、自分の生育環境に合わせて選ぶことが必要です。

現在手に入れやすい素焼き鉢

蘭関係者に一般的によく使われる素焼き鉢としては、
三河陶器の名前で販売されている
板倉製陶所さんのものがおすすめです。

蘭用の素焼き鉢としては
プロも使うスタンダード品の素焼き鉢だと思います。

価格もお手頃ですし、手に入れやすく
もちろん、素焼き鉢としての通気性、浸水性を充分に兼ね備えています。

実際によく使うのは、2.5号から、3号、3.5号、4号、4.5号、5号くらいまででしょうか。

カトレア、胡蝶蘭、オンシジューム、色々な原種にも
使いやすいとおもいます。

ワルケ等のマニアックなカトレアなどの場合、
少し横に広い平鉢もよく使われています。
ちなみに、素焼き鉢を使う場合は、ミズゴケとの組み合わせがおすすめです。
木のチップや、小石などで植える場合は、通気の少ないプラスティックや高温で焼かれた鉢などを使うと良いです。
また、コケについては、素焼き鉢を使うのでしたら
NZ産などのそれなりに良いコケを使うことをおすすめします。

ニュージーランド産ミズゴケ3Aランク

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